全国の電力大手でつくる電気事業連合会は13日、八木誠会長(関西電力社長)の後任に中部電力の勝野哲社長が就任する方針を固めた。八木氏は2011年の東日本大震災直後に就任し、会長を5年間務めた。中部電の社長が電事連会長になるのは15年ぶり。新体制で原子力発電所の再稼働や地球温暖化対策への対応を急ぐ。
15日に開く電事連の会合で電力大手各社による互選で内定し、6月末に正式に就任する見通し。電事連会長は東京電力ホールディングス、関電、中部電の3社のトップから選ばれるのが慣例となっている。八木会長は関電の社長交代人事に伴い、電事連会長を退任する意向を表明していた。
4月には電力小売りの全面自由化が始まったばかり。新会長は電力大手の競争力維持を狙い、原発の再稼働に重点的に取り組む見通しだ。温暖化対策でも電事連が中心となって電力業界全体で二酸化炭素(CO2)排出量の削減を推進する必要がある。