余震が続くなか、避難所の駐車場にいた被災者は不安そうな表情を浮かべた=16日午前1時49分、熊本県益城町の町保健福祉センター、岡戸佑樹撮影
避難所となっている熊本県益城町の町保健福祉センターでは16日未明に相次いだ大きな揺れに、毛布にくるまって寝静まっていた被災者らが目を覚まし、騒然となった。地震が起こるたびに起き上がり、悲鳴を上げた。うんざりとした表情で、「眠れない」と漏らす人もいた。
(タイムライン)熊本地震を時系列で
特集:熊本地震
熊本地震 災害時の生活情報
ぐらぐらと地面が揺れ続ける中、町内では「震度6強の地震が発生しました。落ち着いて行動してください」というアナウンスが繰り返し流れた。犬2匹と屋外で毛布にくるまっていた女性は「怖かった。本当に家に戻っていなくて良かった」。駐車場の車内で寝泊まりしていた女性(41)は「長い揺れだった。大きな余震はこないと思っていたのに……」と不安そうな表情を浮かべ、揺れが収まると高校3年の息子と中学2年の娘のそばに駆け寄り、手を握りしめていた。
新たに避難してくる人も相次いだ。近くの女性(91)は長男夫婦ら4人と逃げてきた。一時センターに避難していたが、自宅に戻っていた。「あんまりひどい揺れだったので、これはいかんわと逃げてきた」
熊本市東区の自営業半田大地さん(24)は両足にけがをしていた。余震直後、足元のアスファルトの地面が裂けて落ち、両足がひざの高さまで埋まった。自力で抜け出ようとしたが、続く余震でさらに地面が割れて体が埋まりそうになったといい「とても立っていられない状況だった」と話した。(岡戸佑樹、藤山圭)