京畿道楊平郡(キョンギドヤンピョングン)にある「茶ルイヴィトン鶏(タク)」店=同店ホームページから
高級バッグで有名なブランドに似た名前をつけたソウル郊外のチキン店が訴えられた。店名は、モエヘネシー・ルイヴィトン(LVMH)をもじった「ルイヴィトン鶏(タク)」。ソウル中央地裁の和解勧告で一部名前を変えたが、通らず、1450万ウォン(約136万円)を支払うことになった。
韓国では手軽に始められる飲食業として、チキン店に人気がある。「トンタク(鶏の丸焼き)」は人気メニューの一つ。京畿道楊平郡(ヤンピョングン)の女性経営者は昨年7月末にコーヒーとチキンを売り物に始めた店舗を「高級感を出したくて」、ルイヴィトン鶏と名付けた。
これにLVMH社が抗議。ソウル中央地裁は昨年10月、商号の使用中止と、使った場合に1日50万ウォンをLVMH社に支払うよう命じた。女性は負けずに、店名を「茶ルイヴィトン鶏」と変えたが、LVMH社は地裁の決定に違反したとし、1450万ウォンの支払いを要求。同地裁も12日、この要求を支持したという。
女性経営者は「一日の売り上げが10万~20万ウォン程度で、18坪(約60平方メートル)の個人業者。分割払いを頼んだが断られた」と話す。控訴する考えで、それまでは営業を続けるという。(ソウル=牧野愛博)