募金活動をする(右から)大分出身の嘉風、熊本出身の天鎧鵬、長崎出身の佐田の富士
熊本を中心に相次いでいる地震を受け、サッカーの23歳以下(U23)日本代表で熊本県宇土市出身のDF植田らJ1鹿島の6選手が自主的に熊本に入り、被災者に救援物資を届けた。
特集:熊本地震 ライフライン情報など
熊本地震 災害時の生活情報
鹿島の広報担当者によると、熊本入りしたのは植田のほか、岩手・大船渡高出身で東日本大震災の被災地でサッカー教室を続けている元日本代表MF小笠原や選手会長のDF西、MF久保田、FW鈴木、FW垣田の6人。17日午前の練習後からチーム練習が休みとなる18日の2日間を使って熊本に行くことをクラブに申し出て、許可を得た。
6人は17日、成田空港から福岡空港に飛び、福岡から水などを積んだレンタカー3台で熊本へ。県内の被災者を見舞ったという。
熊本県内の高校のサッカー部に所属する3年生との自己紹介があるツイッターには、選手たちとの記念写真とともに「プロサッカー選手が支援来てくれた。ほんとに元気もらえる。頑張れる」と書き込まれた。
春巡業中の大相撲では18日、九州出身の力士たちが中心となり、奉納大相撲が開かれた東京・靖国神社で募金活動をした。
熊本県玉名市出身の天鎧鵬(てんかいほう)の実家では、多くの物が倒れた。家族は今、高台の駐車場に車を止め、そこで日々を送っているという。天鎧鵬は「父はエコノミークラス症候群みたいな状態になり、母はじんましんが出たと聞き、とても心配。自分は相撲しかなく、土俵を盛り上げて元気を与えられれば」と話した。
大分県佐伯市出身の嘉風は、「いつまた地震が来るか気が気じゃないと家族から聞き、自分も心が痛い。少しでも気が紛れるように一生懸命相撲を取るしかない」と神妙な面持ちで語った。