19日の東京株式市場は、前日の米株高や円安進行を受けて全面高となり、日経平均株価は一時、前日終値より600円超値上がりした。日経平均の午前の終値は、前日終値より565円90銭(3・48%)高い1万6841円85銭。東京証券取引所第1部全体の値動きを示すTOPIX(東証株価指数)は、同40・27ポイント(3・05%)高い1360・42。出来高は10億9千万株。
18日のニューヨーク株式市場は、主要産油国が17日に増産凍結で合意できなかったにもかかわらず米原油の先物価格が持ち直したことでエネルギー関連の株式などが買われ、大企業で構成するダウ工業株平均が上昇。終値は前週末より106・70ドル(0・60%)高い1万8004・16ドルと、昨年7月以来約9カ月ぶりに1万8000ドル台を回復した。
この流れを受けて19日の東京市場は、朝方から幅広い銘柄で買いが先行。外国為替市場の円相場が一時、1ドル=109円台まで円安に振れたこともあって、円安で業績が改善する自動車や電機など輸出関連株の買いも膨らんだ。ただ、前日の日経平均終値は前週末より572円下落しており、「値下がりした銘柄を買い戻す動きが中心。企業の業績予想が悪化する懸念も根強く、市場が安定するかは不透明」(SMBC日興証券の太田千尋氏)との声もあった。
正午時点の外国為替市場の円相場は、対ドルが前日午後5時より80銭円安ドル高の1ドル=109円01~02銭。対ユーロが、同1円14銭円安ユーロ高の1ユーロ=123円42~43銭。(神山純一、ニューヨーク=畑中徹)