米ヤフーが進めているネット事業などの売却手続きは18日、入札期限を迎えた。米メディアは米通信大手ベライゾン・コミュニケーションズが最有力候補と報じている。
米メディアによると約40社が入札を検討したとみられるが、「ベライゾンはオンライン広告を次の成長の原動力に据えており、ヤフーの買収でプラットホームを手にできる」(ウォールストリート・ジャーナル紙)など、成長戦略に合うとの見方が多い。
これまでに名前が挙がったのは、英タブロイド紙「デイリー・メール」の親会社や米検索大手グーグルの親会社アルファベット、大手メディア企業タイム、通信大手AT&Tなど。ただ、買収に必要な資金調達や既存事業との親和性などから、多くが断念したとみられている。ベライゾンは幹部が一貫して買収に意欲的な発言をしてきた。
18日のウォールストリート・ジャーナル紙は、「ヤフーの日本の宝が入札争いに一役」と報じ、米ヤフーが保有する35・5%の日本のヤフー株にも注目が集まっているとしている。米ヤフーは日本のヤフーから毎年売上高の3%のライセンス使用料を得ており、これも買い手にとって魅力、との見方もある。(サンフランシスコ=宮地ゆう)