経営再建中の東芝の室町正志社長(66)が、6月の株主総会に合わせて退任する方向であることがわかった。不正会計問題を受けた事業のリストラに一定のめどがついたためだ。
関係者によると、室町氏は周囲に退任の意向を示しているという。5人の社外取締役で構成する指名委員会も後任選びに入っており、成毛康雄(61)、綱川智(60)両副社長らが候補に挙がっている。ただ、新体制が軌道にのるまで、室町氏が会長に就く可能性もある。
また、東芝は米原発子会社ウェスチングハウス(WH)について、2016年3月期の連結決算で評価を切り下げる減損を実施する方向で、監査法人と最終協議に入っている。不正会計問題を受けて事業の収益性を見直したためで、減損規模は2千億円程度となりそうだ。