ボランティアセンターで注意事項などの説明を聞く人たち=21日午前9時9分、熊本県益城町、西畑志朗撮影
震度7を2度観測するなど一連の地震で大きな被害を受けた熊本県益城(ましき)町で21日、災害ボランティアセンターが開設され、ボランティアの受け付けが始まった。午前9時、大粒の雨が降る中、約100人が列をつくった。さっそく活動が割り振られ、物資の仕分けや避難所での食事の準備などに取り組んだ。
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センターは同町安永の井関熊本製造所のグラウンドに設けられ、町社会福祉協議会が運営する。まずは約200人程度を募り、町指定避難所での被災者支援や物資の仕分けなどに当たってもらう。安全の確保が難しいため、当面、倒壊の恐れのある被災家屋での活動は見合わせる。
この日、集まった人たちは名前や電話番号などを登録すると、車に分乗して次々避難所へ。福岡県八女市の大学4年生、中島花奈子さん(21)は「被災した同級生もいる。少しでも力になりたい」。熊本市の大学で英語を教える米国人のウィル・デルナさん(36)は「できることがしたいと思って参加した。必要なことは何でもする」と話した。
町社協は14日夜の地震後にセンター立ち上げを一時検討した。しかし、16日未明の「本震」で拠点施設が被災して使えなくなるなどし、態勢を再検討して準備を急いだ。町社協の国元秀利事務局長(59)は「避難所では食事の配布、ごみの処理など多くの場面で人手が足りていない。本当に助かります」と話した。
活動の問い合わせはセンター(096・289・6090)へ。