オバマ米大統領が、5月下旬の主要7カ国(G7)首脳会議(伊勢志摩サミット)の際に広島を訪問するかについて、米政府はオバマ氏が25日に欧州歴訪から帰国した後に政権内で協議し、早ければ月内にも最終判断する。米政府は、広島訪問は実現可能との見方を固めつつも、複数の米政府高官は「まだ決まっていない」としている。
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「アジアに関する質問は私がアジアに行くまで待って欲しい」。22日、オバマ氏は訪問先の英国での記者会見で広島訪問についての質問をかわした。実現すれば原爆を投下した米国の現職大統領として初めてとなる一方、米国内にはなお反対論もあり、正式に決断する前の発言が独り歩きするのを避けたとみられる。
実際、G7首脳会議の米先遣隊は14日、会場の賢島(かしこじま、三重県)周辺を視察したものの、同行した米側関係者は「広島には行かなかった」と明かす。