西北農林科技大学の張魯剛教授のチームが栽培する紫・橙色の白菜がこのほど、陝西省の楊凌農業ハイテク産業モデル区で試験に成功した。この美味しく見栄えもいい白菜は、世界で初めて独自の知的財産権を持つカラフル白菜の新種となった。人民日報海外版が伝えた。
中国に起源を持つ白菜は、中国で栽培面積が最大の主要野菜作物の一つだ。張氏は1999年より芯が紫色の白菜の革新的な研究を開始し、現在まで30年以上にわたり研究を続けている。張氏は2014年より科学研究チームを率い世界の最先端に狙いを定め、芯が紫色の白菜と橙色の白菜の色のイノベーションを高品質育種の突破口とした。6年間の苦しい取り組みにより、ついに花青素とカロチノイドを同じ白菜の玉に同時に発現・蓄積させるという新たな成果を上げた。その栄養価と品質はいずれも既存の白菜品種を上回る。
張氏は「芯が橙色の白菜と芯が紫色の白菜を選び、現代の育種技術を利用し、大量のスクリーニングと識別により最終的にこの新品種を育種し、予定通りの効果を上げた。紫・橙色の白菜は同時に大量の花青素とカロチノイドを含み、抗酸化とアンチエイジングの効果を持つほか、視力を守りがんを予防する効果も持つ」と説明した。
この紫・橙色の白菜の見た目は一般的な白菜と違いがなく、真ん中から切ると芯の部分に丸まった紫色と橙色の葉が見え、バラの花のように目と心を楽しませてくれる。
張氏は、「紫・橙色の白菜は試験段階で性質が安定しており、来春には計画に基づき異種交配を行う予定。品種登録後に市民の食卓に上がる。この革新的な研究プロジェクトは国家重点研究開発計画プロジェクトと国家自然科学基金の資金援助を受けた。チームは現在、紫・橙色の白菜の発明特許保護を申請済みだ」と説明した。(編集YF)
「人民網日本語版」2020年12月29日