北朝鮮は23日、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)とみられる飛翔(ひしょう)体を発射し、核や弾道ミサイルの開発放棄を迫る国際社会の要求を真っ向からはねつけた。失敗に終わったものの、25日に北朝鮮軍創建記念日、5月初めに朝鮮労働党大会を控え、更なる挑発に出る可能性も高い。
北朝鮮、SLBMとみられる飛翔体発射 日本海上
特集:北朝鮮ミサイル発射
北朝鮮は核爆弾の小型化を進めると同時に、核爆弾を運んで米本土を攻撃する弾道ミサイルの開発を進めてきた。SLBMは攻撃を受けた場合の報復用の兵器で、北朝鮮は実戦配備を目指しており、核・ミサイル開発が政治的な目的だけではないことも示す。
北朝鮮は、金正恩(キムジョンウン)第1書記が核や弾道ミサイルの実験を早期に行うよう指示して以降、中距離ミサイルのノドン(射程1300キロ)やムスダン(同3千キロ以上)を発射。ムスダン発射は失敗したが、SLBMも発射したことで、5度目の核実験が実施される可能性が更に高まったと言える。