シリアの首都ダマスカス郊外で25日、爆破事件があった。在英NGO「シリア人権監視団」などによると8人が死亡した。同国保健省関係者によれば15人が死亡し、80人以上が病院に搬送されたという。現場はシリアで少数派のイスラム教シーア派の多いサイダ・ゼイナブ地区。1月末にも同地区で連続爆破テロが起きて71人が死亡し、過激派組織「イスラム国」(IS)が犯行声明をだした。
シリアでは北部アレッポで、アサド政権軍と反体制派武装組織との戦闘が激しくなっている。シリア人権監視団によると、24日に政権軍の空爆で市民ら16人が死亡した。政権支配地域では反体制派からの砲撃があり、シリア国営通信は子ども2人を含む10人が死亡したと伝えた。
政権側と反体制派の戦闘が激しくなり、停戦の維持が危ぶまれている。ジュネーブでの和平協議では主要反体制派が公式協議から離脱している。(カイロ=翁長忠雄)