福岡地検は26日、福岡地裁小倉支部で2014年にあった刑事裁判で、検察官が誤って上限を超える求刑をし、裁判所も気づかずに上限より2カ月長い懲役刑を言い渡していたと発表した。元被告は刑期を終えており、検事総長が最高裁に確定判決の誤りを正す非常上告を申し立てた。
発表によると、元被告に求刑できる上限は1年だったが、地検小倉支部の検察官が刑法で定められた刑の減軽の計算を間違えて懲役1年6カ月を求刑。地裁小倉支部は14年3月に懲役1年2カ月の判決を言い渡し、確定した。元被告はその翌月から昨年5月まで服役したという。
地検は26日、元被告に謝罪した。地検の長谷透次席は「確認が不十分だった。猛省し、再発防止に努める」とコメント。福岡地裁は「現時点では事実関係を確認できておらず、コメントは差し控える」としている。