米大統領選の共和党内レースで2位につけているクルーズ上院議員(右)は27日、副大統領候補に元ヒューレット・パッカードCEOのフィオリーナ氏を選んだと発表した=AP
米大統領選の共和党候補者指名争いで、2位につけている保守強硬派のクルーズ上院議員(45)は27日、副大統領候補に元ヒューレット・パッカードCEO(最高経営責任者)のフィオリーナ氏(61)を選んだと発表した。指名争いの途中での発表には、26日の予備選で圧勝し、指名獲得に近づく首位トランプ氏(69)の勢いをそぐ狙いがある。
クルーズ氏は、フィオリーナ氏が企業経営で雇用創出に取り組んできたこと、女性として性差別の壁を打ち破ってきたこと、討論会でトランプ氏からの中傷に決然と反論したことなどを選定の理由に挙げた。
フィオリーナ氏は当初17人いた候補者の1人だったが、2月のニューハンプシャー州予備選で7位に終わり撤退し、3月にクルーズ氏支持を表明していた。
フィオリーナ氏は27日、クルーズ氏に続いて登壇し、トランプ氏に加えて、民主党有力候補のクリントン前国務長官(68)についても、「(2人は仮に大統領になっても)現状の体制を変えようとしない。彼らが体制そのものだからだ」と批判した。(金成隆一)