福岡市博多区の市立板付中学校で、トイレや図工室の手洗い場で使った後の再利用水が、飲料用の水などに使われていた、と市が28日、発表した。市は、滅菌処理をしており、全校生徒496人に聞いた結果、健康被害の報告はなかったと説明している。
市によると、再利用水は本来、トイレや図工室、家庭科室の手洗い場の水を消毒したうえでトイレの洗浄に使う。だが市内の水道設備業者が2014年6~10月、トイレの改修工事をする際に、上水道と再利用水の水道管を間違って接続した。その結果、約1年半にわたり、校内の10カ所で再利用水が使われていた。飲むのも禁じられていなかったという。
同校の教諭が水の濁りに気付き、14日に市に報告して発覚した。20日から使用をやめている。市が水質調査したところ、濁りやにおいはあるが、大腸菌などの数は健康被害を起こす基準を下回っていたという。(加藤美帆)