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イラクの首都バグダッドで4月30日、イスラム教シーア派指導者サドル師を支持するデモ隊が国会を占拠した事件で、同国政府は非常事態宣言を出した。翌1日に入っても新たに加わる者がいる模様で、混乱は続いている。政府の弱体ぶりを突くように、南部サマワで1日、自動車爆弾によるテロがあり、少なくとも33人が死亡した。過激派組織「イスラム国」(IS)が犯行声明を出した。
トルコ南部で爆発、2人死亡 県警本部前、ISの犯行か
特集:「イスラム国」
ロイター通信などによると、デモ隊は政治改革の遅れに抗議。チグリス川沿いに設けられた壁をよじ登るなどして市中心部の国際警備区域(グリーンゾーン)内に侵入し、国会のホールや議場を占拠した。治安部隊との間で大きな衝突はなかったという。
グリーンゾーンに入るための橋は、両側に検問所があり、厳重に警備されている。ただこの日はデモ隊の数に圧倒されて対処できなかったとみられる。治安部隊の一部が任務を放棄してデモ隊に加わったとの報道もある。