アジア開発銀行の総会に出席している麻生太郎財務相は3日、独フランクフルトで記者会見し、足元で急速に進む円高について、「一方的で、投機的な動きがさらに強まっていることに憂慮している」と述べた。
麻生氏は「為替市場における過度な変動や、無秩序な動きは経済に悪影響を与える」としたうえで、「為替市場の動向をこれまで以上に注視し、必要な時はしっかりと対応していく」と強調した。
日本銀行の黒田東彦(はるひこ)総裁は同じ会見で、「2%の物価安定目標の達成のために必要になれば、ちゅうちょなく量、質、金利の三次元で、追加的な金融緩和措置を講ずる用意がある」と述べた。(フランクフルト=奈良部健)