移動美容室で被災した人たちの髪をカットするボランティアの美容師たち=4日午前10時5分、熊本県南阿蘇村、高橋雄大撮影
熊本地震で被害を受けた熊本県南阿蘇村の避難所で、仙台市の美容師がトラックを改装した無料の「移動美容室」を開いている。東日本大震災の経験を生かし、「少しでも気持ちが明るくなってくれれば」と被災者を支える。
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仙台市を中心に美容室やヘアメイク専門学校などを経営する「紀生(きせい)」社長の守末紀生(のりお)さん(72)が開いた。1日から避難所を回り始め、今は手伝いの社員と2人態勢だ。
4日朝には避難所の白水体育館前で、守末さんらが住民の希望を聞きながらカットやシャンプー、ヘアカラーまでこなした。白髪染めとカットをしてもらったパートの高野フジミさん(71)は交通手段がなく、自力で美容室に行けなかった。「白髪で人の目が気になっていたので、気持ちもすっきりした。若くなったかな」と笑顔を見せた。