市道と河川の修繕工事を受注させた見返りに、車検代など三十数万円を業者に肩代わりさせたとして、群馬県警は5日、同県伊勢崎市の元建設部長で、県建設業協会伊勢崎支部事務局長の金井哲夫容疑者(61)=伊勢崎市=を収賄容疑で逮捕し、発表した。
また、同市の土木工事会社「日正重機建設」社長、田島重雄容疑者(47)=同=を贈賄の疑いで逮捕した。県警は2人の認否を明らかにしていない。
捜査2課によると、金井容疑者は、市道路維持課長だった2008年4月~13年3月、10万円未満の市道や河川の修繕工事を日正重機建設に繰り返し受注させた見返りに、建設部長だった13年5月下旬と7月下旬の2回、自分の車の車検代と修理代の計三十数万円を田島容疑者に支払ってもらった疑いがある。
金井容疑者は道路維持課の事務を指揮監督する立場だった。道路の陥没など、緊急性があり、低額で済む修繕工事は、道路維持課長に受注業者の決定権があるという。
金井容疑者は15年3月末、定年退職した。