在英の反体制派NGO「シリア人権監視団」は5日、シリア北西部イドリブ県北部の避難民キャンプが同日空爆され、少なくとも女性や子どもを含む28人が死亡、50人が負傷したと発表した。イドリブ県は大部分が反体制派と国際テロ組織アルカイダ系「ヌスラ戦線」の勢力圏。英BBCなどによると、アサド政権軍かロシア軍による空爆という報告もあるが、まだ確認されていない。
空爆された避難民キャンプは、トルコ国境から約10キロ離れた場所にあり、激戦地から逃れてきた人々が避難生活をしていた。AFP通信などによると、地元反体制派は政権軍機がミサイル2発を発射したと主張している。
フェイスブックなどのソーシャルメディアには、同キャンプが炎上する様子とみられる映像が拡散。米ホワイトハウスのアーネスト大統領報道官は5日、「キャンプにいるのは最も絶望的な状況に追い込まれた人々だ。そうした人々を狙った軍事行動については、いかなる正当化もなしえない」と非難した。(イスタンブール=春日芳晃)