米経済誌「フォーチュン」(中国語版)とライズ・ポジショニングストラテジー・アンド・コンサルティングは24日、「フォーチュン」世界500社番付サミットで、「グローバル戦略ポジショニング報告:国家のメンタルリソースの中にある億千万のチャンス」の中国語版を発表した。それによると、世界の認識では、中国は今、「メイド・イン・チャイナ(中国製造)」から「中国ブランド」へと前進しつつあるという。中国新聞社が伝えた。
同報告書の見方では、「中国ブランド」を真に実現したいなら、中国企業のグローバルなブランド構築が核心になる。茶、中国料理、衣料、スマートコネクテッド電気自動車、植物性スキンケア製品を代表とするカテゴリーには、世界的ブランドに成長し得る極めて大きなチャンスが潜むという。
「フォーチュン」のグローバル最高マーケティング責任者(CMO)のマイケル・ジョセロフ氏は今回の報告に取り上げられた内容の背景について説明し、「2020年は世界の商業が巨大な試練に直面した重要な節目であり、グローバルブランドがもつブルーオーシャンのチャンスをより一層探求することが求められる」と述べた。
今回報告されたポジショニング研究はライズ社独自のポジショニング理論の枠組に基づき、「国家のメンタルリソース」に焦点を当て、中国、米国、英国、フランス、ドイツ、インドの6つのコア市場の消費者に対する分析と掘り下げたカテゴリー研究を通して、各国・地域の市場の極めて大きな潜在力を秘めたカテゴリーのチャンスに的を絞るとともに、潜在力あるカテゴリーの世界規模での発展に向けてアドバイスを行っており、世界初のビジネスカテゴリーのポジショニングについての報告となっている。
同報告書によると、中国ブランドと中国企業は目下、世界へ向かって前進し続けている。2020年8月に発表された「フォーチュン」世界500社番付では、中国大陸部(香港地区を含む)の企業が124社に達し、初めて米国の121社を抜き、歴史的な飛躍を遂げた。20世紀には数多くの米国ブランドが誕生して世界に広がり、コカ・コーラやプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)のような時価総額が億や兆の単位に達するような世界的ブランドが数多く生まれた。そして21世紀は中国ブランドが世界的ブランドに発展する絶好のチャンスだという。
また同報告書によると、中国ブランドに対する世界の認識では、「低レベル」というレッテルが徐々に剥がされつつあるという。所得が高い層ほど中国ブランドの認知度が高く、メンタルリソースも豊富だ。経済的側面を経て、中国の影響力が上から下へと広がりつつあり、これまでの低レベルの製造業という中国のイメージはハイレベル層によって知らず知らずのうちに修正され、徐々に改善している。また、コストパフォーマンスに代わって、科学技術とイノベーション(革新)が中国ブランドの第一印象になった。同時に、世界の若い世代は中国をより高く評価している。これは、世界の中国に対するこれまでの印象が今後変わっていくことを意味している。
ライズ社の中国パートナーの肖瑶氏は、「報告書から、海外の消費者にとって、『中国ブランド』という印象が『メイド・イン・チャイナ』を上回ってさえいることがわかる。このことは、『中国ブランド』という印象より『メイド・イン・チャイナ』の印象のほうが強いという従来の認識とは真逆だ。中国は今、世界の舞台でモデル転換を遂げているところで、中国経済の持続的発展は中国ブランドの世界戦略と密接に関連し合い、相互に補完し合いながら成り立っている」と総括した。(編集KS)
「人民網日本語版」2020年11月26日