熊本県などでの一連の地震で被害の大きかった熊本県益城(ましき)町で6日、町立3保育所が再開した。ただ県や熊本市の2日現在のまとめでは、公私立の認可保育所や認定こども園、小規模保育所のうち計22施設が休園。6日以降に順次再開予定だが、再開のめどが立たない施設もある。
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益城町の第三保育所(同町上陳)には6日朝、83人のうち20人が登園。子どもたちは「元気しとったね」と先生から頭をなでられ、友達と久しぶりに会って笑顔を見せていた。谷川淳子所長は「避難生活が長くなり、みんな心身とも疲れている。少しでも、日常を思い出して元気になってもらえたら」と話した。施設の調理施設が使えず、当面の間は午前保育が続く。
一方、熊本市では2日現在、計238施設のうち、10施設が休園。市は4月26日から一部の市立保育園で、利用者以外の子どもを無料で預かるサービスを始めた。休園中の施設は16日までに再開できる見通し。
県などによると、熊本市以外では2日現在、益城町8施設、阿蘇市3施設、御船町1施設の休園を確認した。益城町の施設は16日までに全て再開する予定だが、5施設については代替施設の利用となり、町は「いつになったら戻せるか分からない」としている。
県によると、6日午前9時現在、地震の死者は49人。震災関連死の疑いは、車中で避難生活を送っていて4月19日に死亡した宇土市の男性(86)が加わり、18人となった。
被災地では5日も震度4の地震が3回発生するなど余震が続いている。気象庁によると、6日午前10時までに発生した震度1以上の地震は1261回。
益城町では6日、町内3カ所のグラウンドで県が整備する仮設住宅160戸の建設が始まった。6月中旬の完成をめざしている。