応急仮設住宅の建設が着手され、位置決めなどの測定が行われた=6日午前、熊本県益城町田原、小宮路勝撮影
熊本県は6日、震災の「関連死」が疑われる死者が新たに1人確認され、18人になったと発表した。同県宇土市の男性(86)で死因は肺梗塞(こうそく)だった。市は、エコノミークラス症候群の可能性があるとみている。市によると、男性は4月14日夜の前震後から車中泊を続け、19日早朝、車の外で倒れているところを発見された。
特集:熊本地震 ライフライン情報など
特集:あなたの街の揺れやすさを住所でチェック
熊本地震 災害時の生活情報
熊本市の避難所では6日、嘔吐(おうと)などを訴えた6歳から84歳の23人が搬送され、11人が入院した。同市消防局によると、午後3時半ごろに通報があった。重症者はいないという。市中心部にある城東小学校と、隣接する藤園中学校に避難している人たちで、同じ炊き出しの食事を取ったという。市保健所は食中毒か感染症の疑いがあるとみて調べている。
県内では、避難所360カ所に1万5158人が避難。6日は新たに益城(ましき)町が3カ所で応急仮設住宅160戸の建設に着手した。すでに着工している西原村、甲佐町と合わせて、6月中旬に完成する見通しだ。
県はまた、震災による住宅の被害(全壊・半壊・一部破損)が6万2275棟に上ったと発表した。
一方、震災の影響で操業を止めていたトヨタ自動車とホンダの工場が6日、生産を再開した。トヨタは、震災を受けて国内15の車両組み立て工場を止めたが、トヨタ自動車九州の宮田工場(福岡県宮若市)を含め4工場が6日に稼働、3週間で全面再開にこぎ着けた。一方、ホンダの熊本製作所(熊本県大津町)は、部品製造など一部の操業再開にとどまっている。