原子力規制委員会は11日、京都大の研究用原子炉(大阪府熊取町、熱出力100ワット)と近畿大の研究用原子炉(大阪府東大阪市、同1ワット)が新規制基準を満たすと認める審査書を正式決定した。東京電力福島第一原発の事故後、使用する核燃料が極めて少ない研究炉でも、新基準を満たさなければ運転できなくなっていた。両研究炉は設備の検査を経て、今夏から秋に運転を再開する予定だ。
京大・近大の研究炉、2基が新基準適合 原子力規制委
両大学は、敷地周辺で起こりうる地震の揺れを想定したり、施設内外で火災が起きた際の対策や竜巻対策などを盛り込んだりして、新基準に適合すると認められた。運転が再開されれば、実際の原子炉を使った学生実習が国内で再びできるようになる。
京大のもう1基(同5千キロワット)も審査は終盤という。(富田洸平)