「本日臨時休業」と貼り紙をした小学校の校門。児童が登校してきた場合に備えて教員らが立っていた=18日午前8時18分、大阪府岸和田市、寺尾佳恵撮影
インターネット上に爆破予告の書き込みがあったとして、大阪府岸和田市は18日、市立の全幼稚園、保育所、小中高校計約70カ所を臨時休校などとし、岸和田市民病院を除く市のすべての施設を閉鎖した。市民生活に大きな影響を及ぼしており、府警は威力業務妨害の疑いで調べている。
「爆薬4万個仕掛けた」小中高校など休校 大阪・岸和田
市によると、17日午後8時15分ごろ、府警岸和田署から通報を受けた。書き込みは「市内の学校、市役所の施設内複数に爆薬を4万298個仕掛けた」「爆破時間は5月18日水曜日の午前8時10分から午後3時34分の間」などの内容。市は17日深夜に緊急対策会議を開いて休校や閉鎖を決めた。公民館や岸和田城、岸和田だんじり会館なども含め、閉鎖施設は数百に上るとみられるが、18日午前の段階で不審物は見つかっていないという。
市は18日朝から、防災行政無線や緊急エリアメールなどで休校・閉鎖を知らせたが、市役所に来庁する人もいた。会社経営の丸山美代子さん(59)は「手続きできないのは困るが致し方ない。ただ防災行政無線の放送は聞こえなかった。伝え方を考えてほしい」と話した。
突然の休校に対応を迫られる市民も。無職の男性(68)は共働きの娘夫婦から急きょ、幼稚園児の孫2人を預かることになった。「(爆破予告は)迷惑極まりない。いたずらに決まっている。大々的な休校や休園は犯人を喜ばせるだけじゃないか」と憤っていた。