2008年の北京五輪に出場した12カ国・地域の31選手に新たなドーピング規定違反の疑いが浮上した問題で、国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長は18日、「クリーンな選手を守ることはIOCの最重要項目だ」と述べ、ドーピング撲滅へ、改めて強い姿勢を示した。
31選手、北京でドーピング疑い リオ五輪出場停止も
IOCは昨年8月から、今夏のリオデジャネイロ五輪に出場する可能性のある選手について、北京五輪時に採取して保存していた454検体の再検査を実施。検査技術の進歩により、禁止薬物をより高い精度で検知できるようになったため、6競技31選手に違反の疑いが発覚した。これらの選手の別の検体も調べたうえで、6月に最終結論を出す。違反が認定されればリオ五輪には出られなくなる公算が大きい。
この問題は17日にIOCが声明を出して発覚した。IOCは12カ国・地域のオリンピック委員会に近く通知する方針だが、日本オリンピック委員会(JOC)には18日までに連絡は入っていない。JOCは「日本選手が五輪でドーピング違反に問われたことはこれまでにない。今回も無関係と信じている」と話した。