オバマ大統領に広島訪問を促す手紙を書いた足立愛音さん(右)、石川智尋さん(中央)、右田未来さん。ケリー国務長官とケネディ駐日大使にも手紙を送ったという=石川さん提供
私たちの思いが届いた――。オバマ米大統領が27日に広島を訪問することに、3人の女子高校生が胸を熱くしている。生徒らは4月、オバマ大統領あてに手紙を送り、「『核なき世界』の実現のためにも、ぜひ広島へ」と訴えていた。
3人は東京都内の渋谷教育学園渋谷高校3年生の石川智尋(ちひろ)さん(17)、足立愛音(あいね)さん(17)、右田未来(みく)さん(17)。1年生の時、戦争や原爆について学ぶ授業の一環で、広島平和記念資料館(原爆資料館)を訪れた。石川さんは、原爆による熱線でやけどを負った被爆者の姿を再現した人形を見た時、涙が出たという。「どんなに本を読んでも、現場を訪れなければ体感し得ないことがあると思った」
4月、G7外相会合で訪日したケリー国務長官が、米国の閣僚として初めて広島を訪れ、広島平和記念資料館に行ったことを新聞報道で知り、オバマ大統領にも原爆の被害を見てほしい、と強く思ったという。
何かできることはないか。3人は社会科の先生と話し合いながら、思いを手紙に書いて大統領に届けることにした。放課後に議論を重ね、3日間で英文の手紙をA4判の紙1枚に書き上げ、ホワイトハウスあてに送った。