モハメド・アリさんの死去を米メディアはトップニュースで伝えている。ニューヨーク・タイムズは「ボクシングと２０世紀の巨人」と表現。ウォールストリート・ジャーナルは自由な言論や社会の変革を掲げた姿勢を評価し、「スポーツ界において比類のない功績を残した」と記した。ＣＮＮやＭＳＮＢＣなどのケーブルニュース局は関係者の反応に加え、往年の試合や発言を流し続けている。

モハメド・アリさん死去 元ヘビー級王者 差別とも闘う

１９９６年にアリさんが聖火を点灯した米アトランタ五輪の際の大統領だったビル・クリントン氏は「栄光と試練を通じて、その伝説よりさらに偉大になった男性と、友情を築けて光栄だった」との声明を出した。

世界の著名人も相次いで反応した。元サッカー選手のペレ氏は「私の友人でアイドルでヒーローだった」とインスタグラムで追悼。映画監督のマイケル・ムーア氏は「権力のある人に立ち向かったあなたの勇気を、我々は決して忘れない」との声明を発表した。スーパーモデルのナオミ・キャンベル氏は、アリさんと元南アフリカ大統領のネルソン・マンデラ氏が一緒に写っている写真をツイートした。歌手のライオネル・リッチー氏はアリさんと一緒の写真をツイートし、「あなたは私の英雄であり続けるだろう」と書いた。

アリさんと同様にパーキンソン病と闘う俳優のマイケル・Ｊ・フォックス氏は「治療のための闘士だった。ありがとう」とツイートした。

民主党の候補の座を争っているバーニー・サンダース氏も「非凡なアスリートというだけでなく、素晴らしい勇気と人間性を持った人物だった」との声明を出した。（ダラス＝中井大助、ロサンゼルス＝平山亜理）