太陽光発電設備やコンビニ施設の工事などをめぐり、架空の外注費を計上して所得を隠し、約3千万円を脱税するなどしたとして、名古屋地検特捜部は28日、愛知県春日井市の電気設備工事会社「トーワテック」と社長の林学容疑者(45)を法人税法違反などの罪で起訴し、発表した。
特捜部の調べによると、林容疑者は「高級外車やブランド品などの購入費用にあてた」と供述。関係者によると、「税金を払いたくなかった」などと脱税を認めているという。
特捜部はほかに、電気工事業を営む会社員川村秀和容疑者(44)を法人税法違反幇助(ほうじょ)、会社員の林裕介容疑者(31)を証拠隠滅の罪で、それぞれ起訴した。川村容疑者は、林学容疑者から約1千万円の謝礼を受け取っていたという。
起訴状などによると、林学容疑者は、太陽光発電設備の工事などを受注した際、その一部を協力者である川村容疑者に外注したように装い、2014年2月期までの3年間で1億2341万円の所得を隠し、3397万円を脱税したとされる。
また、林学容疑者は林裕介容疑者に対し、外注工事が存在するように見せかけるために請求書の作成を依頼したとして、証拠隠滅教唆罪でも起訴された。林裕介容疑者は作成した虚偽の請求書を、14年10月に国税局に提出したという。