現行の「ウィンドウズ10」更新画面。マイクロソフト側が更新日時を設定する形式で、利用者からの苦情が相次いだ=日本マイクロソフト提供
米マイクロソフトは、最新の基本ソフト(OS)「ウィンドウズ10」への更新について、今週中にも仕組みを見直す。29日、日本法人が明らかにした。5月中旬に自動更新されやすいような仕組みに変えたところ、利用者から「勝手に更新されてしまう」といった苦情が相次いだため。更新を拒否する選択肢の明示などをする。
ウィンドウズ10更新の注意点、異例の公表 消費者庁
セキュリティー対策などのため、ウィンドウズ7、8・1から「10」への更新を促すマイクロソフトは5月、同社が更新の予約日時を設定する方法に変更。気づかずに旧OSが「10」に更新された世界中の利用者が混乱した。日本でも消費者庁が更新に関する注意点をまとめ、ホームページで公表していた。
これまでの更新では、通知画面の右上の「バツ印」を押して画面を消すだけで、同社が設定した予約日時どおり自動で更新されていた。新しい更新方法は、「バツ印」で通知画面を消しても自動更新せず、数日後に更新を再提案する。利用者が更新するか、予約日時を選ぶか、拒否するかも選びやすくする。
「10」への更新は7月29日までは無料だが、7月30日以降は1万7600円(税抜き)がかかる。米マイクロソフトのテリー・マイヤーソン上級副社長は「『10』はセキュリティー対策も最新で、安全のためにもぜひ更新を」と呼びかけている。(藤崎麻里)