(3日、ヤクルト6―3巨人)
指1本分。わずか2センチほどの創意工夫で、チームを最下位から脱出させた。
1点を追う七回だ。無死一塁でヤクルトの山田が右打席へ。相手は150キロ超の速球が武器の巨人のマシソン。3ボール1ストライクとなり、冷静に右腕の心理を読んだ。「真っすぐしかない」。それまでいっぱいに握っていたバットのグリップエンドに、ほんの少し隙間が開いた。
直後の5球目。真ん中付近の速球をたたきつぶすように振り抜くと、逆転2ランが左翼席へ飛び込んだ。「速い球に振り負けないように、バットを短く持ってコンパクトにいった」。自身通算99本目の本塁打は、狙い澄ました一発だった。
今季、ここまで打率、打点、本…