今年のモントルー・ジャズフェスティバルのデビッド・ボウイさんの追悼イベントの様子=スイス西部ブベイ、松尾一郎撮影
今年1月に69歳で亡くなった英国出身のロックスター、デビッド・ボウイさん。スイス西部モントルーで毎年開かれる世界的音楽祭「モントルー・ジャズフェスティバル(MJF)」の1995年のポスターに「被爆地・広島」への思いを込めていた。今年のMJFでは、ボウイさんの追悼イベントがあり、彼の広島への思いも紹介された。
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MJFによると、ボウイさんは76年にスイスを訪れてMJFの創始者、故クロード・ノブスさんと知り合い、長年親交を深めた。95年のポスターは、ノブスさんが制作を依頼した。
髪を逆立てたロッカー然とした人物に、爆撃機が原爆を落とす様子とキノコ雲が組み合わされた構図。第2次大戦後50年のタイミングで、ボウイさんは「広島への原爆投下」への思いを説明したという。ノブスさん側は「デリケートなテーマだ」と扱いに苦慮したが、ボウイさんが押し切った。日本語の「平成七年」などの表記も加えられた。
広島出身でモントルー在住のカ…