豆腐を届ける飯島悠太さん(右)。得意客の丸山ハル子さんの自宅からは北アルプスが一望できる=長野市、迫和義撮影
北アルプスを仰ぐ長野市大岡地区で、手作り豆腐をお年寄りらに配達している若者がいる。横浜市出身の飯島悠太さん(27)。長野市の地域おこし協力隊員となって3年目。山あいの細道を軽自動車で巡っては、豆腐とともに笑顔を届けている。
地域おこし協力隊員の制度は、人口減や高齢化といった問題を抱える地方集落に外部から人を呼び、生活支援などの活動に従事してもらうもの。隊員の定住や定着を図る狙いもある。
飯島さんは、2014年に移住した。地域を豆腐を通して活性化させたいと作り方を学び、昨年6月に「飯島豆腐店」を開店した。国道19号沿いの道の駅・大岡特産センターの一角が作業場だ。豆腐はやや硬めで少し甘みを感じる。口の中に大豆の風味が広がる。
車で20分ほど離れた集落に住…