通販サイトで不正購入した商品を空き部屋に届けさせたとして、警視庁は、東京都台東区西浅草2丁目、中国籍の大学生周正文容疑者(25)を窃盗容疑で逮捕し、12日発表した。首都圏のアパートの空き部屋を勝手に使い、商品を受け取る窃盗グループの一員とみて調べている。
サイバー犯罪対策課によると、周容疑者の逮捕容疑は昨年12月27日~今年1月9日、他人名義のクレジットカード情報を使って通販サイトで腕時計など計7点(約42万円相当)を注文し、文京区や中野区、千葉県船橋市のアパートの空き部屋に届けさせたというもの。空き部屋に勝手に入った受け取り役が、住人を装って受け取ったという。
捜査関係者によると、周容疑者は、空き部屋に入る方法をスマートフォンを通じて正確に指示。室外に設置された、合鍵を保管してある箱を開けるための暗証番号などを伝えていた。
クレジットカード情報はいずれも日本人のもので、同課は、商品の注文は別の仲間が行っていたとみている。周容疑者らの窃盗グループは昨年12月~今年3月、同様の手口で約200万円相当の商品を注文し、受け取っていたという。
警視庁は、周容疑者がインターネットの掲示板で商品の受け取り役を募集しているのを発見。書き込みなどから、空き部屋でデジカメ(約4万円相当)を受け取ったとして、受け取り役の中国人の少年(19)とともに窃盗容疑で6月に逮捕していた。周容疑者は少年に7千円の報酬を渡していたという。