「クイズダービー」で司会を務める大橋巨泉さん=TBS提供
テレビ司会者であり、演出家、実業家、多才な「遊びの達人」でもあった大橋巨泉さん(82)。7日に亡くなった永六輔さんを追うように、放送界の巨星がまた一つ、消え去った。
特集:大橋巨泉さん死去
タレントのおすぎさんは、20日に出演したラジオ番組で「遊びが仕事になっていた人だった。巨泉さんや永さんがテレビをやっていた時代は憧れたし、知り合いになりたかった。いわゆる『昭和』がなくなったのよ、完全に」と話した。巨泉さんと同じ1934年生まれの女優中村メイコさん(82)は「数々の流行語を生み、新しいスタイルのクイズ番組の顔になった。永さんとともに戦後を象徴する人だった」と語った。
若い頃、ジャズ喫茶で学生服を着て司会をしている巨泉さんと知り合ったジャズクラリネット奏者の北村英治さん(87)は「話もうまいし言うことも大きい。華があった」と振り返る。
マネジャーに金を持ち逃げされた北村さんに、米や佃煮(つくだに)を持ってくる面倒見のいい一面も。ジャズ評論家から放送界に転身する際も「俺はジャズを食い物にしたくない。でも金を稼ぎたいから商売替えをしたい」と相談を受けたという。