空港に到着したロシア選手団=28日午後7時7分、ブラジル・リオデジャネイロ、竹花徹朗撮影
国家ぐるみのドーピング問題で揺れるロシアからリオデジャネイロ五輪に出場する選手やコーチら約100人が28日、モスクワからのチャーター便でリオに到着した。金メダルが有力視されるシンクロナイズド・スイミング、デュエットのナタリア・イーシェンコらが空港に降り立った。
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マドリードを経由した便は午後6時(日本時間29日午前6時)ごろリオに到着。選手たちが到着ロビーに姿を見せると、リオの領事館のスタッフら現地に住むロシア人約50人の歓迎を受けた。国旗が振られ、ロシア民謡に乗った踊りが始まるなど、さながら祭りのような様相に。スベトラーナ・ドクマコバ総領事夫人は、「選手たちがリオに来られないなんて考えたことはなかった。長い間準備してきたことを五輪で出し切って欲しい」と語った。
ロシア選手団は当初387人と発表されていたが、原則として出場を禁じられた陸上などの100選手以上が出場できなくなった。ロシア五輪委員会のジューコフ会長は27日、地元テレビ局に「250人以上の参加が認められた」と語った。出場できる選手の数は競技によって濃淡があり、世界レスリング連合は28日、ロシア17選手のうち16選手が国際オリンピック委員会(IOC)の基準を満たし、出場が可能となったと発表した。国際自転車競技連合は11選手を出場可能とした一方、3選手を除外し、ほかの3選手についてもドーピングの可能性があるとして調査している。(河野正樹)