人権救済を申し立てていた川崎市川崎区の在日コリアン3世、崔江以子(チェカンイジャ)さん(43)は2日、法務省の勧告を受けてコメントを発表した。主な内容は以下の通り。
「川崎のヘイトスピーチは人権侵害」法務省が勧告
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私たちの被害が国によって人権侵犯として認められて、勧告がなされたことをとてもうれしく思っています。
申告後もネット上で、「文句があるなら帰れ」「出て行け」と誹謗(ひぼう)中傷を受け、怖い思いをし続けてきたので、国の調査で人権被害が認められたことはとても心強いです。ヘイトスピーチに傷つき、「心がバラバラにされた」と泣いた子どもと一緒に被害回復をしていきたいです。
国によって人権侵害と認められた勧告が示されたという結果は、今までヘイトスピーチに傷ついた人すべてに向けられたものであると思っています。人間としての尊厳を踏みにじられて傷つけられた心の回復は簡単にはできません。
人権被害を未然に防ぐために、行政機関が責務を果たす条例づくりに取り組んでほしいと思っています。
当事者の方が、この決定を真摯(しんし)に受け止め、ご自身の良心でもってヘイトスピーチをやめていただきたいと心から願っています。