経団連が4日発表した大手企業の今夏のボーナス調査(最終集計)によると、妥結額は平均90万5165円で、昨夏より1・46%増えた。円安などで業績が良かったのを受けて4年連続の増加となったが、伸び率は昨年(2・81%)より鈍く、4年間で最低だった。
主に東証1部上場企業で従業員500人以上の141社(労組員数約76万人)を調べた。妥結額が90万円を超えたのはリーマン・ショック直前の2008年夏以来で、過去3番目の高水準となった。製造業は昨年より1・94%増の93万6353円、非製造業は同0・09%多い79万2213円だった。
計18業種のうち9業種で昨年より賞与が増えた。昨年度は業績好調だった自動車は、昨年比3・45%増の106万5091円で、過去最高の妥結額。電力も業績改善で賞与を増やしたり、再開したりしてプラスだった。詳細は公表していないが、伸び率は同10%台後半、妥結額は60万円台とみられる。
一方、9業種は昨年夏より減った。中国や新興国経済の減速の影響を受ける鉄鋼が同14・34%の減少、非鉄・金属は4・47%、造船も4・22%減少した。