北海―聖光学院 五回裏聖光学院無死、門井の打球を三塁手佐藤佑が好捕=金居達朗撮影
(18日、高校野球 北海7―3聖光学院)
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北海が、88年ぶりに4強への扉を開けた。
九回1死満塁。強烈なゴロに対し、北海の遊撃手・小野は冷静だった。「点差はある。確実に一つのアウトを、と思った」。体に当ててでも止めようと打球の正面に体を入れ、ショートバウンドで捕る。併殺で試合を終わらせた。
一回、先頭の飛球を三塁手の佐藤佑が落球したのを機に3失点。それでも、好守で徐々に流れを引き寄せた。一、二回は左翼手の布施が打球に飛びついて捕球した。三回1死一、二塁は、佐藤佑が三塁線を襲ったゴロを横っ飛びで好捕。併殺で切り抜けると、直後の四回に逆転した。
連投だった大黒柱の大西をバックが支え続ける。佐藤佑は、五回にも三遊間へのゴロを飛び込んで処理。八回は1死二塁からの遊ゴロで、小野が三塁に向かった走者を刺す好判断をみせた。佐藤佑は六回に出塁した際に牽制(けんせい)球を左ひじに受けた影響もあり、七、九回に失策を重ねたが、そのたびに仲間が好守でカバーして崩れなかった。
「最終的には守り勝った。最後も難しい打球を守りきった」と平川監督。聖光学院の斎藤監督も「守備力の差が出た」と、泥臭く守った相手をたたえた。
全国最多の出場37回を誇る北海が4強に名を連ねるのは、台湾なども含めて代表22校で大会が開かれていた1928年以来だ。「実感はないけど全力で、チームワークで勝てている」と佐藤佑。「次も一丸となって戦います」(上山浩也)
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○大西(北) 3試合連続完投。「走者を背負う展開だったが守備に助けられた。立ち上がりは緊張していたが、二回以降は低めへの制球を徹底できた」
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○川村(北) 五回に2試合連続となる右中間本塁打。「バットは振れているけど、3試合連続は狙いません。後ろにつなぐ打撃を心がけたい」