作新学院の入江=林紗記撮影
(19日、高校野球)
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作新学院の野手は主に打撃練習で準決勝の準備をした。全3試合を完投した今井は体のケアを個別で行うため、チームには同行しなかった。控え投手の入江と宇賀神は遠投で調整した。
入江は中軸打者でもあり、大会タイ記録の3試合連続本塁打を放っている。打撃練習では「欲が出ないように」とライナー性の打球を心がけた。明徳義塾の右腕中野は3試合で20回を投げて無失点。入江は「準々決勝でも、それまで無失点だった木更津総合の早川君から本塁打を打てた。打ち損じがないようにしたい」と気を引き締めた。
明徳義塾は午前10時半ごろから打撃や内外野のノックで約2時間の練習を終えた。フリー打撃では作新学院の右腕今井を想定し、球速140キロに設定したマシンをマウンドから3メートル前に置いた。「体感で145キロくらい。速さに目を慣らす」と馬淵監督。選手は鋭い打球を飛ばしていた。
前日の準々決勝で完封勝利の中野はノースロー調整。先発するかどうかは未定だが、「走者を背負っても冷静に投げたい」と意欲を見せた。リードする捕手の古賀も「低めに球集め、サイドを突きながら打ち取りたい」とした。
88年ぶりの準決勝に臨む北海はキャッチボールのあとノック、打撃練習と一通りの練習をこなした。全3試合で完投しているエース大西はボールを投げることはなく、ストレッチやマッサージなどでリラックスしていた。「気合は入っている。疲れは当然あるが、自分は投げるだけです」ときっぱり。
秀岳館の強力打線については「簡単に三振は取れないと思う。厳しいところに投げてゴロを打たせたい」と話した。大西を援護したい野手は、秀岳館の左投手陣を想定し、マシンで変化球を打ち込んでいた。
秀岳館は約2時間の練習の大半を打撃に費やした。北海のエース大西が武器にするスライダーを警戒し、打撃マシンで縦の変化球を打ち込んだ。
熊本大会で打率5割6分を記録した原田は、今大会は計3安打。準々決勝では打順が1番から2番に変わった。「迷惑をかけているけど、自信を持たないと。自分が引っ張って先取点を取りたい」と意気込んだ。
今春の選抜で敗れた準決勝への再挑戦。鍛治舎監督は「ようやく最低限のラインまでには来られた。ここを勝って、成長したことを証明したい」と話した。