VR(仮想現実)を体感するためには、ヘッドマウントディスプレーを装着する=東京都港区
住宅販売の現場で仮想現実(VR)を活用した試みが広がり始めている。完成物件を自分なりにイメージし、遠くて行きにくい物件でも、映像のなかに入り込んだような感覚を味わえる。販売会社や住宅メーカーは、住み心地を「体感」できると受注増に期待する。
大和ハウス工業、大京、コスモスイニシアは26日、東京都内で、マンション販売にVRを27日から活用するのに合わせたお披露目イベントを開いた。訪問客にゴーグルのような機器を装着してもらうと、9月から売り出す沖縄県内の新築マンションの光景が映し出された。
中年の夫婦が沖縄・那覇空港に降り立ち、車で移動後、海辺を散歩してマンションに。翌日、息子夫婦を空港で出迎え、いっしょにショッピングやバーベキューを楽しむ――。建設中で、現地に足を運ぶのも難しいため、VRで「下見」できるようにした。好評ならほかの物件でも活用を検討する。
三菱地所もVRに力を入れる。昨秋に2カ所の住宅展示場で、ほかの展示場を「疑似体験」できるVRを用意。現在は全18カ所の展示場まで広げている。住友不動産も注文住宅の顧客に想定する間取りをVRで示すサービスを展開中だ。
VRについては「顧客が『完成…