社民党の吉田忠智党首
社民党は1日の常任幹事会で、吉田忠智党首(60)の続投を決めた。吉田氏は7月の参院選で落選し、党首を辞任する意向を表明していたが、4人の所属国会議員全員が続投を望み、吉田氏も受け入れた。
常任幹事会後、又市征治幹事長は記者団に「党首は国会議員だという取り決めはない」とし、社会党時代の1977年に飛鳥田一雄横浜市長が委員長に就いた例があると説明した。
吉田氏は「今までにないご負担をかける」と懸念するが、「吉田さんしかいない」(党関係者)のが実情。福島瑞穂副党首は前回の参院選敗北で引責辞任し、吉田氏が引き継いだ経緯がある。又市氏は野党共闘など対外交渉を一手に担い幹事長を外せない。吉川元(はじめ)政審会長は次期衆院選を控えており、照屋寛徳国対委員長は体力面に懸念があるという。
元職は国会には入れるため、他党と合意すれば、党首会談などに吉田氏が出席することは可能だ。又市氏は「代理で私が務めることもある」と話す。(田嶋慶彦)