用意されていた想定問答
文部科学省の吉田大輔・前高等教育局長(61)の早稲田大への「天下り」をめぐる国家公務員法違反問題で、文科省が内閣府の再就職等監視委員会の調査に備えて用意した虚偽の想定問答が24日、明らかになった。実際には、文科省側が吉田氏の再就職を打診したにもかかわらず、早大側が求めたように答えるよう指示するなど、うその説明が並んでいる。
文科省が24日、民進党の会合に提出した。監視委によると、想定問答は吉田氏の再就職が合法だと見せかけようと、文科省職員が2016年7月に口裏合わせのために作成し、吉田氏や早大に渡していた。同省の資料では吉田氏用、早大用、早大にかつて勤務していた文科省OB用の3種類があり、「取扱注意」の文字もある。
吉田氏用の想定問答では、早大への再就職について「(退職翌日の)15年8月5日、文部科学省の先輩から電話連絡があった。早稲田大学が高等教育行政に詳しい人材を求めているという内容で、挑戦したいと即答した」と答えるよう指示。
だが実際は、局長在職中の7月…