スタジアムだけではない。まちも、人も、広島は「赤」に染まっている。広島カープの２５年ぶりのセ・リーグ優勝が目の前に迫ってきた。思い返せば万年Ｂクラスの暗黒時代もあった。「メークドラマ」されたこともあった。でも、もうそんなことはどうでもいい。「その瞬間」まで、マジックわずか４だ。

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■ユニホーム着用で仕事

広島は６日から本拠マツダスタジアム（広島市南区）での優勝をかけて中日との３連戦に臨む。ナイターにもかかわらず朝から待ちきれないファンが詰めかけた。生まれながらのファンという広島市安芸区の会社員、杉崎邦昭さん（５０）は「きょうも明日も勝って優勝します！ いい席を取ろうと並んでいます」。ファンの数は、時間とともに増えていった。

カープ、カープ、カープ広島

広島市中心部の商店街を歩くと、どこからともなく聞こえる応援歌「それ行けカープ」（有馬三恵子さん作詞）。あちこちに球団のキャラクター「カープ坊や」のイラスト。優勝ムードは日に日に盛り上がる。

リーグ優勝で０・２ポイント金利を上乗せする「カープＶ預金」を取り扱うもみじ銀行の本店（広島市中区）では、窓口担当の女性行員が全員ユニホーム姿だ。「これを着ていると、お客さんとの距離も縮まります」と窓口担当の福浦浩実さん（２５）。行内にはＣＭに出演する丸佳浩選手の等身大パネルが飾られている。

老舗書店の廣文（こうぶん）館金座街本店の店員もユニホーム姿。関連のグッズや本の売り上げは黒田博樹投手と新井貴浩内野手が復帰した昨年よりも伸びているといい、商品担当のマネジャー、江藤宏樹さん（４１）は「日本一になったら、どんなに盛り上がるのか楽しみです」

広島市役所では５日から、業務…