レッドカーペットを歩く満島ひかりさん=イタリア・リド島
イタリアで開催中の第73回ベネチア国際映画祭で6日夜(日本時間7日未明)、妻夫木聡さんや満島ひかりさんが出演する石川慶監督の「愚行録」が、斬新な作品を集めたオリゾンティ部門で公式上映された。
ベネチア国際映画祭
作品は直木賞候補にもなった貫井徳郎さんの小説を原作にしたミステリー。未解決の一家殺人事件の真相に迫っていく週刊誌記者を妻夫木さん、その妹を満島さんが演じる。嫉妬や駆け引きを描き、日本の階級社会をあぶり出す。
淡いミントグリーンのドレスを着てレッドカーペットを歩き、上映に立ち会った満島さんは「お客さんがたくさんいて良かった。日本人なら分かる細かい感じがどこまで伝わるんだろうと思ったけど、違う国の人と映画を一緒に見ること自体がいいし、ここで笑いが起きるんだというのもあって、うれしかったです」。今作が長編デビューとなる石川監督は「好意的に見てもらっている感じ。会話劇で字幕なので心配もあり、中盤あたりで姿勢を変えたりしている人もいて、『もうちょっとでいいところ来ますよ!』と思って見ていました」と語った。
日本公開は来年2月18日の予定。(ベネチア=佐藤美鈴)