ナラ枯れが確認された仁徳陵古墳(奥)と履中陵古墳(手前)=朝日新聞社ヘリから、井手さゆり撮影
コナラなどの樹木が枯れる「ナラ枯れ」が大阪府内で急速に広がっている問題で、府などが世界文化遺産の登録を目指す百舌鳥・古市古墳群の仁徳陵古墳(堺市堺区)や応神陵古墳(羽曳野市)でも被害が確認された。宮内庁と堺市によると、堺、羽曳野、藤井寺3市の8古墳で計120本が枯れたという。
ナラ枯れ、30府県に広がる 原因は体長数ミリの虫
宮内庁が管理する府内の古墳で最初に被害が見つかったのは、前方後円墳ニサンザイ古墳(堺市北区)。7月に後円部のコナラ1本が枯れているのが確認され、8月末までに計31本が枯れた。
同庁が7~8月に実施した調査で確認された被害は、仁徳陵古墳の堤=37本▽応神陵古墳=3本▽墓山古墳(羽曳野市)=33本▽履中陵古墳(堺市西区)=5本、など。大半が直径20~40センチの大木で、仁徳陵古墳では直径50センチのコナラもあった。
同庁は、10~12月に枯れた木を伐採し、その場でシートにくるんで薬剤を散布することにした。同庁管理の古墳は、立ち入りが禁止されているため、倒木で通行人に影響が出る可能性は低いが、被害拡大を防ぐための措置だという。
被害は、地元自治体が管理する…
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