やっと水が出てきた長野地区の掘削現場=熊本県南阿蘇村河陽
きれいな水が豊富に湧く「水の生まれる里」として知られてきた熊本県南阿蘇村で、地震発生から5カ月になろうとする今も、約12%の550世帯以上が断水している。水源から集落に引く簡易水道が土砂崩れなどで壊れ、復旧のめどが立たないからだ。「生活再建を妨げている」と、村が県に支援を求めている。
熊本地震の発生後、熊本県では最大40万戸近くが断水したが、他の市町村は御船町の一部などを除き、復旧を終えた。南阿蘇村で断水が解消しないのは、地震で何カ所も土砂崩れが起きたうえ、6月の豪雨で被害が拡大した影響が大きい。
村は長野・袴野(はかまの)地区で7日、158世帯に供給する水源を求めて掘った場所から、水をくみ上げ始めた。山奥の水源から引いていた配管が地震で壊れ、一度は仮復旧したが、6月の豪雨によって水源付近で土砂崩れが起き、流された。
水源に続く道路も崩れ、8月、…