大阪府河内長野市で車がダム湖に落ち、5人が死亡した事故で、5日に自動車運転死傷処罰法違反(危険運転致死)容疑で大阪府警に逮捕された東川健義(たけよし)容疑者(27)=同府枚方市=の血液から、抗不安剤「エチゾラム」が検出されていたことが、捜査関係者への取材でわかった。同剤は依存性の高さなどを理由に今月、麻薬取締法の対象の「向精神薬」となる。府警が入手経緯を調べている。
精神安定剤服用し運転した疑い、男逮捕 ダム湖転落事故
車は5月29日午後、河内長野市滝畑の滝畑ダム付近で府道からダム湖に転落した。捜査関係者によると運転していた東川容疑者は一時意識不明だったが、直後の血液検査で、エチゾラムが検出されたという。
エチゾラムは心身症やうつ病、腰痛に加え、睡眠導入にも効果があり、購入には医師の処方箋(せん)がいる。依存性や常用性も指摘され、インターネット上で違法に売買された例もある。厚生労働省は9月、エチゾラムを含む40種類以上の医薬品を、麻薬取締法の対象とし、最高で懲役7年、罰金200万円以下の罰則がある「向精神薬」に指定。今月14日から施行される。