フィリピンのドゥテルテ大統領は22日、中国訪問中に「米国とは別れた」と発言したことについて「外交的結びつきを断つということではない。外交政策を分かつという意味だ」と釈明した。同時に「これまでフィリピンは米国の指図にいつも従っていたが、私は従わない」とも話し、従来の関係との違いも強調した。
地元のフィリピン・ダバオに戻った際の記者会見で答えた。ドゥテルテ政権の外交政策とは何かと問われると、「軍事同盟や経済連携、経済圏がありうる。私の外交政策は米国と完全に一致する必要はない」と説明。新たに連携する国の例としてロシアを挙げた。
ドゥテルテ氏はまた、南シナ海のスカボロー礁を中国が実効支配し、フィリピン人の漁業活動ができなくなっている問題を中国側と話したことを明かし、「数日内に中国がどんな対応をするかは中国側に任せたい」として何らかの解決策が出ることに期待を示した。同礁はフィリピンの排他的経済水域にあり、7月に常設仲裁裁判所(オランダ・ハーグ)が、中国がフィリピンの漁業権を侵害しているとの判決を出した。
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