警察庁は27日、電動アシスト自転車の7製品について、少なくとも一部は電動機の力が法令の基準を超えている、と発表した。同じ製品は2013年ごろから今年9月までに4536台が販売されたという。基準を超えるものは公道を走ることができず、同庁は所有者に使用を控え、製造・販売した6社に問い合わせるよう呼びかけている。
製造・販売業者は、アイジュ▽永山▽カイホウジャパン▽神田無線電機▽サン・リンクル▽日本タイガー電器の6社。
電動機でアシストできる力の基準は道路交通法施行規則で定められているが、警察庁が7製品について1台ずつ抽出調査したところ、いずれも基準を超えるケースがあった。製造時の部品の取り違えなどが原因という。
基準を超える製品は道路交通法上、自転車ではなく原付きバイクにあたるが、ウィンカーやブレーキランプなどを備えていないため公道を走ることはできない。また、電動機のアシスト力が強すぎると、バランスを崩して転倒する危険が高い。
国民生活センターには今年、この製品を使う奈良県の70代の男性から「アシスト力が強くて怖い」という相談が寄せられた。走行実験したところ、時速12キロを超えるとアシストの力が基準を超える傾向があった。損傷したコードを使って充電すると発火する恐れがあることも判明した。